2025年2月10日月曜日

偏愛メモ 蒼穹の昴

01 科挙(tw)
02 文秀、会試合格。春兒、安德海に弟子入り
03 光緒12年(1886)文秀状元に3205寿安、西太后の話し相手をする
04 春児、黒牡丹に弟子入り0850龍玉の歌、西太后の前に乾隆帝が2008光緒帝の皇后選び(tw,tw)3737光緒帝、西太后を笑わせる「列女伝」老莱子
05 1505春児、宮廷に上る2911南府劇団に3157「樊江関」春児、西太后の目に留まる
06 0642春児、儲秀宮へ出仕1538珍妃#張檬(男装)2204鄙事多能3146エホナラの呪い(tw)3551光緒15年(1889)親政
07 0817~海軍費が頤和園の補修工事費に流出、北京日本公使館柴五郎(tw相互参照)2935玲玲#趙麗穎、使用人と間違えられる(tw)4100春児、師の罪を庇って西太后の怒りを買い杖刑に
01           04           06           07

08 1320春児、龍玉の歌に救われる
09 0752寿安と文秀の別れ話
10「四郎探母」0625光緒帝西太后、醇親王を見舞2400文秀青筠婚礼
11 春児、西太后の代理で取材を受ける1447大知は愚の如し(tw)1545泥より出でて泥に染まらず3330皇后と珍妃(写真)
12 0940珍妃、棒打ち20回3602日清戦争前夜
13 1401「貴妃酔酒」1750日清開戦4015北洋艦隊全滅
14 1120下関条約の余波1450平家物語(tw)2944康有為3845光緒帝と皇后
11           12           13           14

15 1245明知不可為而為之(論語-憲問P15tw)4000楊喜楨の引退を条件に西太后引退
16 1500楊喜楨暗殺3408忠義と孝行は時として両立しない
17 0528安寿、楊喜楨暗殺を西太后に知らせる2658珍妃
18 順桂、西太后暗殺未遂0433光緒帝を疑う西太后3116群盲象を撫でる(tw)
19 1527老子「治大国若烹小鮮」2316「葡萄の美酒 夜光の杯」(tw、漢詩を読む②P244参照)
15           18           19

20「將欲廢之。必固興之」1303康有為と柴五郎3800袁世凱と光緒帝
21 0419文秀袁世凱密約1302伊藤博文、栄禄の出迎えを受ける(tw,相互参照)。そして光緒帝に拝謁(tw,参照相互参照)3220袁世凱、栄禄に密約をばらす
22 戊戌の変法(1)
23 康有為、日本に逃れる(tw)戊戌の変法(2)珍妃と光緒帝と皇后0417譚嗣同逮捕の報
24 2421寿安、文秀の命乞い「清朝を滅ぼすのは、イエホナラの女」(tw)
21           22           23           24

25 寿安、岡圭之介ら、文秀を日本に逃がす(相互参照)


『蒼穹の昴 全4冊合本版』

P1033
六十三
P1034天安門で西太后の鹵簿を見送ると、光緒帝は養心殿でしばらく文書に目を通したのち、鸞駕を東六宮へと運んだ。

景仁宮は皇帝の最も寵愛する側室、珍妃の宮殿である。若い皇帝が西太后の姪にあたる隆裕皇后を遠ざけ、ひたすら景仁宮に入りびたっている理由ほど、明々白々たるものはあるまい。皇帝がごくふつうの美意識を持った男性だからである。

肌は胡同の闇のように黒く、性格は狐のように神経質で、おまけに出っ歯で反っ歯で、駱駝のように長い顔をした年上の正妻よりも---肌は降り積む雪のように白く、性格は兎のように従順で、おまけに嫉妬心など毛ほどもなく、朱い唇と真珠のような前歯を持った五つ年下の側室を、皇帝はごくふつうの男として愛しただけであった(tw)。

珍妃は満洲鑲紅旗人長釵の娘で、十三歳のとき後宮の慣例に従い、皇后とともに入内した。

隆裕と珍妃とのどちらを選ぶかと問われれば、千人の皇帝が千人とも口を揃えて、珍妃を皇后に冊立するに決まっていた。しかし珍妃は美貌のほかには頼るつてもない戸部侍郎の娘、一方の隆裕は西太后の弟、桂祥将軍の娘である。

P1035 清廉な光緒帝は、そばに寄るだけでもうんざりとする西太后の姪を迷わず皇后とし、絶世の美女珍妃を妃に封じた。心中を察した老臣たちは、せめて皇后に次ぐ皇貴妃の位を、と進言したが、皇帝は容れなかった。

光緒帝は先帝同治の未亡人たちが「妃」のままであることを慮って、愛する珍妃に小姑たちよりも上の位を与えようとはしなかったのである。

ニ十八歳の青年皇帝、光緒帝載湉とは、そういう人物であった。
(略)